「まじで？そんなに上がってるの？すごいな！」

先日、父親と電話した時のことです。

夏のお盆に帰ってくるのか？どうかを話していたんですが、その時の雑談で、父の時計の話になりました。

20年前くらいに購入したロレックスの時計を試しに買取見積もりに出してみたんだとか。

最近、ロレックスの値段も上がってきてて、過去に購入したものでも売れるみたいな話だったので、出してみたら、すごい値段が付いてたんです。

いくらだったのか？って前に、そもそもその時計は20年前に、並行輸入品の店で購入した時計だったんです。

当時購入した時は、すごい嬉しそう につけていて、正規店では値段が高いから並行輸入品を取り扱う店で購入したと。

今でも大事につけてる時計なんですけど、細かい傷がついてたりするので、そんなに値段はつかないだろうと思って、出してみると、、、

180万円だと。20年前に買った40万円の使い古した時計が、180万円ですよ？

20年経って4.5倍になってるという。

しかも、「使っていて」ですからね。

そんなに高い値段だったら、売れば良いやん！って言ったんですけど、ちょっと次の時計が手に入らない状態では売れないって言ってて、

最終的には売らなかったんですが、ロレックスの時計がすごい値段で買い取られていると

（買取の値段がその価格なので、売るときはもっと高いですからね）。

父は昔からロレックスが好きなので（好きなだけで数は持ってません）、僕は以前、父にプレゼントとしてロレックスをあげようと思って、

ロレックスの店に時計を買いに行ったことがあるんです。

以前から、「ロレックスマラソン」って言うので、ロレックスの時計を買うためにマラソンのように、ロレックスの店舗を回る人が居るってのは聞いてました。

なんか全然手に入らない種類の時計があるってのも聞いてたんで、どんなものかな？ってのも含めて、店に行ってみたんですね。

「●●●」って種類の時計が欲しいんですけど〜

お店に行ったら、少々人が並んでいる。入るのに順番待ち状態で、そんなに人気なのかと。

並んで店に入れてもらってから、店員さんに「●●●」って種類の時計が欲しいんですけど〜と伝えると、、、

「在庫確認いたしますので、少々お待ちください」

と言って、裏の倉庫？在庫置き場みたいなところに確認しに行ってくれました。

確認に行くくらいだから、あるんだなと。結構簡単に手に入るやん〜。って思ってたんですけど、店員さんの手には何もなく。

「申し訳ございません、ただいま品切れでございます」とのこと。

いつ入荷するのか？どこで手に入るのか？なども一切わからずに、結局、何も手に入らない状態で、家に帰ってきました。

こうなると、手に入れたいわけですよ。無いって言われたらね、こっちも欲しいってなるんですよね。

不思議ですよね。僕自身、時計には全然興味ないですし、普段は汗かくので付けないんです。

だから、正直言って、 ロレックスの時計が100万円以上するって聞いて「そんな高い時計、誰が買うんだ？」って思ってた訳なんですけど、

「無いです」と言われたら、急に欲しくなる。

それから、ちょっと調べてみたんですよ。

実際にどうやったら手に入るのか？みたいなのを、ユーチューブだったり、雑誌だったり、ブログを読んだり。

すると、どこみても、「手に入りませんよ」みたいな話ばかり。2年くらい通ってやっと手に入った！みたいな人もいるんです。

いや、2年もかけないと手に入らないのか、、、そんなには無理かな〜。って。

でも、通ってたらなんとか手に入るんじゃない？と楽観的に考えていたんですけど、行っても行ってもない。

店舗に行って、「●●●」ありますか？「無いです」の繰り返し。

店員さんに色々話を聞いてみても、「全然入らない。」「いつ入るかわからない」「人気なので〜」みたいな感じです。

こうなると、欲しくなってしまう。無いと言われると人間欲しくなってしまう。

ちなみに、男の人は獲得欲求が強いので、獲得するまでは凄いパワーをかけるらしいです。

男の人ほど、欲しいと思ったら、一生懸命手に入れようとする。

僕も、まんまとロレックスの時計を欲しいって思っちゃいました。

最初は父親のために買おうって思って、探していたんですけど、探せば商品の事を調べることになりますし、商品の歴史とか、特徴だけじゃなく、

ロレックスがどんな会社なのか？とか、色々な事を知ると、自分も欲しくなってしまうという、、、まんまとやられてる感じですよ。笑

ロレックスから何を学べるか？

結局、ロレックスマラソンを行いまして、どれくらいだったか、半年くらい回って、欲しいものは手に入らなかったのですが、

気に入ったものがあったので、それを購入することができました（今は、もっと手に入らなくなってるみたいです）。

ロレックスの話をつらつらと書いてきたのですが、何を学べるのか？っていうと、これ、「需要と供給」のバランスを取ってる訳です。

多分ですけど、時計を作ろうと思えば、もっと大量に作れると思うんですよ。

いくら精密な機械だと言っても作るのは機械ですし、材料を揃えて組み合わせればもっと大量に生産ができるはず。

でも、あえてそれをやらない。ロレックスの会社からも「製造を増やしたいけど、増やせない状態です」

みたいな事を言ってるんですけど、いや、本当はできるんじゃ無い？って思う訳です。

ロレックスが作れるかどうか？は置いておいて、ここで重要なのは、お客さんの需要よりも供給を絞るってこと。

お客さんが欲しいってのに対して、提供する供給量を減らせば、より欲しくなるし、何よりも「価格」が無視されます。

だって時計ですよ？1本100万円超えるんですけど、アップルウォッチだったら5万円じゃ無いですか。

100円均一でも、時計売ってます。なんなら、携帯にも時計ついてますし。

それなのに、ロレックスを購入する。

もちろん、ブランドがあるとか、投資商品としても良いとかありますけど、時計で100万円ですからね。

普通に考えたら高いって感じる訳です。

客観的に見たら「なんでそんな高い時計買うの？別 に他にもあるじゃん」みたいな。

でも、違うんです。僕もロレックスマラソンをした身から言わせてもらうと、ロレックスじゃないとダメなんですよ。

これじゃないといけない。そうなったきっかけは「手に入らない」ってことでした。

手に入らないから欲しい。他は売ってる。どこか探せば売ってるけど、これは手に入らない。だから欲しいんだと。

そうなると、値段はぶっちゃけ関係なくなってきます。物があったら即買いです。

迷うことなく。その値段が高いなんてのは二の次で、手に入らないからなんとしても手に入れたい。そんな感覚です。

理屈で考えたら、そこまでなる必要あるか？って思われるかもですが、感情的になってるので、手に入れるまで気が済まないんですよね。

需要と供給を作れないか？

では、あなたの会社でロレックスのように需要と供給のバランスを作り出すにはどうすれば良いでしょうか？

あなたのお客さんにも「欲しい」けど手に入らない状態を作るにはどうすれば良いでしょうか？

近くのケーキ屋さんでやってたのは、土日限定でシュークリーム10個だけ。

みたいなのがあります。そのシュークリームは本当に美味しいんですけど、土日にしか作らない。

しかも10個しか作らないと。いや、本当は作れるはずなんですよ。

ケーキ焼くのをやめてシュークリームを集中すれば作れるはずなんですけど、あえてそれをやらない。

そうすれば、シュークリームを買いに来ても無かったら、他のケーキを買いますよね。

んで 、またシュークリームを求めてお店に来る。

シュークリームが美味しかったら、リピートする。そうすると、シュークリームの需要が増えてくる訳です。

でも、供給量は土日に10個だけですから、それ以上は買えないと。

欲しい人からすれば、買うために努力しますし、買ったことある人も美味しいから買いたくなる。

どんどん需要が増えていく訳です。

そうすると、シュークリームの値段を上げても、購入に繋がったりする訳です。

あなたの会社で、何か数を制限することはできないか？人数を制限することはできないか？

何より、そのような商品を作り出すことはできないでしょうか？

ぜひ、考えてみてくださいね。

編集後記

本日も最後までコラムを読んでいただきまして、ありがとうございます。

買えないと欲しくなる。

この心理はよくかりますよね。

しかしアパレルではトレンド情報を利用してビジネスを行います。

トレンド情報があるということは、多くの企業がその情報を利用して商品を開発します。

従って、似たような商品が市場にはあふれるわけです。

こうなると、買えないと他のSHOPをネットサーフィンして、手に入れることが出来るのです。

従って、アパレルビジネスは、トレンドの中にも独自性を持たした企画が重要となっていきます。

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